先日、自分のサービスの案内チラシを作りました。商工会の情報誌(SHOKOKAI)に同封して、地域の多くの自営業の皆さまにお届けする大切なチラシです。
普段はWebデザイナーとして、お客様のロゴやホームページを「デザインのプロ」として形にしている私ですが、いざ自分のチラシを作るとなると……正直、ものすごく悩みました。
「自分の強みってなんだろう?」「どう書けば想いが伝わるだろう?」
散々悩んで気づいたのは、いつもお客様が味わっている「発信することの難しさや不安」そのものでした。
今回は、そんな私のリアルな制作裏話をそのままお届けします。決してスマートな成功談ではありません。
ですが、同じように「自社の発信やデザイン」で悩む個人事業主の皆さまに、「あ、同じように悩んでいいんだ」「今度相談してみようかな」と少しでも思っていただけるきっかけになれば幸いです。
目次
なぜチラシを作ったのか
Rittacoco Creative Lab(リッタココ クリエイティブ ラボ)は、個人事業主・小規模事業者の方に向けて、ロゴ・チラシ・ホームページを制作しているデザイン事務所です。
新しい集客方法として、地元の商工会が発行する情報誌への折り込みと、商工会へのチラシ設置を試みることにしました。
個人でやってるデザイン事務所だからこそ、「近くにいるから、直接会って相談できる」地域に根ざしたサービスを提供できることが強みだと思っています。
ゴールはシンプルで、「無料相談に申し込んでもらうこと」と「認知を広めること」の2つです。

デザイナーでも、自分のことは難しい
これは本当に痛感しました。
お客様のチラシを作るときは、「誰に届けるのか」「何を一番伝えるのか」をヒアリングしながら設計していきます。ところが自分のこととなると、伝えたいことが多すぎて、絞れなくなる。
- サービスの内容も伝えたい
- 料金も見せたい
- 実績も載せたい
- 人柄も伝えたい
- 無料相談も告知したい
全部大事に思えてしまう。結果、情報が詰め込まれすぎたチラシになりがちです。
「文字が多いと見てもらえない。」とお客様に言っておきながら、自分のチラシでそれに苦戦しました。
医者の不養生、とはこのことかもしれません。
AIにチラシを評価してもらったら、辛口だった
デザインが仕上がってから、試しにAI(Claude)にチラシを見せて、忖度なしで評価してもらいました。
最初の評価は65点でした。

指摘されたのは主にこういったことです。
- ターゲットが絞り込めていない
- キャッチコピーが弱い
- 誰に届けるチラシか見えない
- 情報量が多すぎる
正直、最初は「そんなことはない!」と思いました。
でも読み返してみると……当たっている部分もあって、悔しかったです。
キャッチコピーが弱い。。。「デザインパートナー」という言葉ににピンと来ない方もいらっしゃるかも。
具体的に「ホームページを作ります!」など、やってもらえることを書いた方が良かったのかも、、、とも思いました。
ただ、配布方法や裏面にも情報を載せていることなど、詳しく伝えたら評価が変わりました。
商工会の情報誌(SHOKOKAI)は読む人は、個人事業主・中小企業主メインで、しかも「役立つ情報があれば」という気持ちで手に取って見ている層が比較的多いです。
受け取る人の温度が高いので、具体的なサービス内容や料金を丁寧に載せることはお問い合わせという行動を促すためには効果的です。
しかし、ポスティングのように「0.5秒で捨てるかどうか判断する人」向けだとすると、情報量が多すぎて逆効果になってしまいます。
最終的な評価は88点まで上がりました。

配布方法・配布場所によって、チラシの設計はこんなに変わる
同じチラシでも、ポスティングと商工会設置では評価軸がまったく違います。
| ポスティング | 商工会設置・折り込み | |
|---|---|---|
| 読む人 | 不特定多数の住民 | 個人事業主・中小企業主 |
| 読む状況 | 郵便受けで一瞬判断 | 手に取って読む意欲あり |
| 必要な要素 | 0.5秒で刺さるコピー | 信頼感・具体的な情報 |
| ターゲット合致 | 低い | 高い |
ポスティング・不特定多数向けの場合
郵便受けに入ったチラシやを手に取る人は、そのサービスを求めているかどうかわかりません。関心がなければ、見た瞬間に捨てられます。
必要なのは、「これは自分ごとだ」と0.5秒で思わせるキャッチコピーです。
具体的には、
- 読んだ人の「痛み」や「悩み」を直接突くコピーを大きく載せる
- サービスの説明より「あなたのこんな悩み、解決できます」という訴求を前に出す
- 料金・詳細・実績などは最小限に絞る(興味を持った人だけQRやURLで誘導)
- 視覚的に「捨てにくいデザイン」にする(色・イラスト・インパクト)
情報を詰め込むより、「一点突破で興味を持たせて、次のアクションに誘導する」設計が正解です。
商工会設置・折り込みの場合
商工会の読者は、経営や集客について日頃から意識している個人事業主・中小企業主がほとんどです。「何か役に立つ情報があれば」という気持ちで情報誌を手に取っているので、チラシも最初から読む気がある状態です。
必要なのは、「このサービスは信頼できる、自分に合っている」と納得してもらうための情報です。
具体的には、
- 具体的なサービス内容と料金を明示する(予算感がわからないと問い合わせしにくい)
- 制作の流れを見せる(申し込んだ後に何が起きるかを伝えて不安を取り除く)
- よくある質問に先回りして答える(「相談だけでもいいですか?」など)
- 顔写真・名前・地域名を入れる(「この人に頼める」という親近感と信頼感)
- 実績やエピソードで人柄を伝える
コピーの強さより、「読み終わったときに安心して問い合わせできる状態を作る」設計が正解です。
同じサービスを告知するチラシでも、誰がどんな状況で読むかによって、載せるべき内容も優先順位も変わります。これは、お客様のチラシを作るときにも直接活かせる視点でした。
デザインが良くても、反応が取れるとは限らない
これがこの記事の核心です。
チラシのデザインには、かなり時間をかけました。Webデザイナーとして、デザインでコケると説得力が全くないからです。色、フォント、レイアウト、イラストすべてにこだわりました。
(この点についても、後ほどブログ記事として書いていこうと思います。)※ブログ更新しました🌟
でも、デザインの完成度と反応率は別物です。
反応が取れるかどうかを決めるのは、
- ターゲットと配布場所が合っているか
- 読んだ人が次の行動を取りやすいか
- 継続して露出できているか
この3つの方が、デザインのクオリティより影響が大きい。
特に商工会経由の案件は「信頼してから動く」層が多いので、チラシを見てすぐ申し込むより、
「見かけたことがある(認知)→また見た(信頼・興味)→じゃあ相談してみようか(行動)」という流れも十分にあると思います。
つまり、チラシの本当の役割は「申し込みを直接取る」ことより「何度も目に触れて信頼を積み上げること」かもしれない。
デザインより大切なたった1つのこととは
最後に、このブログのタイトル回収です。
「誰が・どこで・どんな気持ちで受け取るかを先に考えること」
言い換えると、「届ける相手の温度を知ること」です。
どれだけ綺麗なデザインを作っても、受け取る人が誰か、どんな状況で手に取るかを考えずに作ると反応は取れません。逆に言えば、受け取る人の温度がわかれば、載せるべき情報も、コピーの強さも、デザインの方向性も、自然と決まってきます。
デザインはその後の話です。
そして、相手の温度を知るために必要なのは、難しいマーケティングの知識ではないと私は思っています。
どれだけその立場に立って、自分ごととして考えられるか。
想像力であり、思いやりであり、突き詰めれば「愛」だと思います。
それはデザインだけの話ではなく、どんなサービスにおいても同じではないでしょうか。
現在の状況と、これからのこと
チラシは現在、商工会に設置してもらうようお届け済みです。商工会発行の情報誌(SHOKOKAI)への折り込みも予定しています。
反応がどうだったかは、また追記します。
上手くいくかはわかりません。でも、こうして試行錯誤しながら進んでいる過程を、できるだけリアルに発信していきたいと思っています。
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同じように「チラシを作りたい」「発信に悩んでいる」「デザインに自信がない」という方がいれば、ぜひ一度お話しましょう。
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